
Linux開発者リーナス・トーヴァルズ、来る「うるう秒」を語る
公開または更新日:2015-06-30
サイト:WIRED.jp
数年に一度の「うるう秒」が、今年もやってくる。2012年、その一瞬の誤差は、ウェブサイトのクラッシュや航空機の混乱などを引き起こした。しかし、Linuxの開発者リーナス・トーヴァルズにとっては、うるう秒などパーティーの口実程度の問題のようだ
数年に一度の「うるう秒」が、今年もやってくる。2012年、その一瞬の誤差は、ウェブサイトのクラッシュや航空機の混乱などを引き起こした。しかし、Linuxの開発者リーナス・トーヴァルズにとっては、うるう秒などパーティーの口実程度の問題のようだ
いつもはLinuxフォーラムで連載されている「Linux Kernel Watch」ですが、今回はその番外編として、セキュアOSに注目したKernel Watchをお届けしたいと思います。 まずきっかけとして取り上げたいのは、あのLinus Torvaldsの投稿です。なにやら、ものすごく怒っているようですが……。
この付録には、Andrew Tanenbaum教授とLinus Torvaldsの(comp.os.minixへの)投稿を軸にインターネット上で展開された、あの有名な「Linuxは時代遅れだ」という題で開始されるTanenbaum対Linus論争を記載しておこう。1992年の初めのころ、Andrew Tanenbaum教授は、オペレーティングシステムとOSの設計に関して非常に優れた現実的な考えを持ち、研究者として一目置かれている存在であった。教授は、ネットニュースで繰り広げられている話題がLinuxに移り変わっていたのに気づくと、いまがLinuxに関してコメントを述べる時期だと感じ、投稿を開始した。
アンドリュー・タネンバウムとリーナス・トーバルズの間で交わされた、Linuxカーネルとカーネルアーキテクチャ一般に関する議論。 1992年の議論は、比較的穏やかに始まった。 2つの陣営は、まずカーネルの設計について基礎的なことをお互いに述べあった。 2つの陣営の間の一連のやりとりは、時がたつにつれてあらゆる面で詳細になり複雑になっていった。
ところで、Linuxがブレークして随分時間が経った2006年にも、Tanenbaum氏はマイクロカーネルの優位性を主張する論文を発表しました。その経緯を簡単に纏めたのがTanenbaum氏の"Tanenbaum-Torvalds Debate: Part II"というエッセイです。(尚その中で、少しばかりLinus氏がOO指向を毛嫌いにする要因にも触れております。)とは言っても、結局はマイクロカーネルとモノリシックカーネルのどちらが優れているか(理論上ではなく実践的に)はもっと後世の人が判断することになるのでしょう。 その私訳を以下に載せておきます。